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Minato Unesco Association

MUAサロン:森村俊介さんを囲んで

「続・世界100カ国訪問記」出版を記念して

日時:2019年12月17日(火)午後6時から
会場:港ユネスコ協会事務局

今回は当協会の理事のひとり、森村さんにご講話をお願いしました。アフリカを訪ねる魅力は何ですか?とお尋ねすると、「そこには大自然があるから」、「動物たちの生々しい姿を観ることができる大自然が好きです」とのお答えが返ってきました。地平線から昇る太陽、360度の大自然、そこに存在する「ワイルドライフ」のお話を始め、世界100か国を廻って感じたこと、さらにマラソン大会参加でも世界中を廻ったこと等々、野性味たっぷりの体験談を、ご自身が撮影された大写真を見せて頂きながら伺うことができました。

動物・鳥たちの単独の生態、群れの行動、子育て、狩り、求愛など、自然を見事に捕らえた100枚に及ぶ写真一枚一枚に関する撮影時の感動のお話から、世界100カ国訪問記が始まりました。

アフリカは人生観をも変えてしまう魅力を秘めていると知り、家族と一緒に訪ね、その後の何回もの探訪につながりました。一番好きなのは「サヴァンナ夕日」。赤い夕日の下、涼しい風、動物の声を聞くのはなんともいえない魅力を感じます。人気のある動物の第一はチーター。子育て中の親子、狩りの姿が美しい。人間を一度も襲ったことがないことも理由の一つ。次はライオン(泳ぎ・狩り・休息)、(キツネ狩り)。(写真一枚一枚に写る躍動的な動物たちの生の姿に参加者の皆さんから感動とため息が漏れました)

イヌ科のハイエナジャッカル等の中で私が一番好きな動物は、踊りの儀式をして集団で狩りをするリカオン。狩りの名手です。最近人気のヌーが大群で行う川渡りは見応えがあります。途中ワニに襲われることを避けているのですが何頭かは悲劇に遭います(その瞬間を捉えた写真に参加者は驚きました)。サヴァンナで一番大きな動物であるが子どもを守りながら行進する姿には家族の愛情を感じます。その他バッファローマングース ゴリラチンパンジーシマウマキリンにも遭遇その他、マサイ族との出会いという貴重な体験もしました。(そして森村さんはアフリカ大陸では南部の砂漠などを含め、ケニア、タンザニア、ボツワナ、エチオピア他多数の国を訪ねられたとのこと。現地の様々な生態を激写した写真とお話で、参加した私たちは興奮の渦に巻き込まれました)

アジア:アフリカにはいないを訪ねてインドへ。自動車で行けない草原の真ん中や谷底の川へ降りる時には、象に乗っての移動という体験をしました。その他ブータン、ミャンマー、スリランカ、北朝鮮等を訪問しました。

北 極:ロシアの砕氷船で訪問!北極海に飛び込む(心臓には自信があったので)。その後のウオッカは体を中から暖めてくれました。多くの人から感心され表彰状まで貰えたのです。北極海ではシロクマセイウチ、そしてクジラを堪能しました。

その他:サウジアラビア、ヨルダン、グリーンランド、アイスランド、カムチャッカ等も訪問。

鳥: アフリカでは日本の十倍の鳥を見ることが出来ます。フラミンゴハゲワシ、ダチョウコウノトリ 等々。バードウオッチングだけを観光のテーマにしている方も多いです。中南米のコスタリカで幻の鳥「ケツァール」を発見!木の高所に座っていた美しい緑の羽、赤い腹、つぶらな瞳の顔はかわいく、感激しました。(太平洋・カリブ海に面したコスタリカのことを「日本の7分の1の面積のところに、全生物種の4%が確認され、鳥や蝶は10%にもなり、小さな地域に多種多様な自然が濃縮されている国と、ご著書に記されています)

マラソン:「旅行」のつもりで各国を訪ねマラソンに参加。これまでに100回も参加しました。記録よりも完走が目的です。サロマ湖100㎞マラソンは12時間12分で、萩140㎞マラソンは23時間で完走。あと韓国の済州島で「200㎞マラソン」に参加。最後は歩きましたが、規定の36時間以内を守れたことは喜びでした。

このサロンでは、森村さんから参加者の皆様に、この11月出版のご著書「続・世界100カ国訪問記」(創英社/三省堂書店)がプレゼントされました。ここに改めて御礼申し上げます。最後に、コントラクト・ブリッジや世界の船旅のお話、そして質問も加わり、盛りだくさんのサロンとなりました。この会報の限られた紙幅では著わしきれないことが残念です。ぜひ森村さんのご著書から生々しい体験談をお読みいただき、「世界一周」をお楽しみくださるようご案内申し上げます。

~ 森村様のプロフィール ~ 

1951年生まれ。慶応大学経済学部卒業後、森村商事(株)入社、代表取締役社長、会長を経て現在は顧問。19歳でのヨーロッパ旅行を手始めに世界100か国を訪問。世界中で100回以上のフルマラソンを完走。著書に「果てしなき草原 東アフリカ動物王国探訪記」、「写真集アフリカ」、「続 世界100か国訪問記」などがあります。森村商事(株)は、明治9年曾祖父・森村豊さんがニューヨークに店を出して創業。(株)ノリタケカンパニーリミテド、TOTO(株)、日本ガイシ(株)、日本特殊陶業(株)、森村学園などの母体となる会社です。

ご著書「続・世界100カ国訪問記」を手にして記念撮影