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Minato Unesco Association

会長あいさつ

永野 博 会長

内外での社会や政治の動きと変化をことのほか速く感じる今日この頃です。あっという間の新型コロナウィルスの世界中への感染は別としても、気候変動によると考えられる毎年の豪雨と洪水、英国の欧州連合離脱、香港での国家安全維持法の施行など、ニュースに事欠きません。

このような状況に直面しますと社会を通底する基本的な価値観を大事にすることがますます大事になっているのではないでしょうか。そのような価値観の一つが戦争に脅かされない平和な世界をつくることです。敗戦後の打ちひしがれた状況の中で平和な世界の構築を願った多くの国民の願いがかない日本はサンフランシスコ講和条約を締結するよりも前にユネスコに加盟することができましたが、このようなユネスコ運動の原点を港ユネスコ協会も引き継いでいます。

平和を築くためには何をすべきでしょうか。もちろん政府の行う外交や防衛活動もありますが、その基盤をなすものは人間一人一人の間で良い関係を作ること、すなわち草の根的な異文化交流、相互理解への努力です。このような活動がないと政府間の政治的、経済的な取り組みも根無し草となってしまいます。そのためには私たち一人一人にも日常の行動を越えた活力が必要になります。その活力を支えるものがユネスコの理念ではないでしょうか。ユネスコ憲章の前文でも、「戦争は心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」という有名な言葉の次に、「相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑と不信をおこした共通の原因であり、この疑惑と不信のために、諸人民の不一致があまりにもしばしば戦争となった。」とあります。

港ユネスコ協会の所在する港区には外国籍の方々が多く住んでいることもあり、当協会のユネスコ活動は港区からも支援をいただいています。港ユネスコ協会ではユネスコ運動の理念の実現を目指して会員のアイデアにもとづいたさまざまな活動を行っています。ご関心のある方には是非とも参加いただき、「新しい日常」づくりの一環としてこのような活動をご一緒に進めていくことができれば嬉しく思います。

2020年10月1日
港ユネスコ協会 会長
永野 博