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Minato Unesco Association

ようこそ~イタリアオペラの世界へ

2025年度 第2回国際理解講演会
「ようこそ~イタリアオペラの世界へ」
~歌とピアノで体感する《椿姫》の世界とオペラのヒミツ~

渡辺 大 氏 オペラ・テノール歌手
渡辺 裕里子氏 氏 ピアニスト
日時:2025年10月25日(土)14:00~16:00
会場:港区立男女平等参画センター リーブラホール

【第1部 オペラのヒミツ】

・イタリアオペラの始まり16世紀
クラウディオ・モンテヴェルディの特徴は音符の細かさを使って動きを表現

・レチタティーヴォ・セッコ(乾いた音)体験~乾いた和音で言葉が走る
17~18世紀のオペラなどで主にチェンバロとチェロなどの低音楽器の伴奏によって話すような自由なテンポで歌う「乾いた」形式の叙唱

 《歌実演》モーツァルト「フィガロの結婚」1幕No.7直前

・セッコVSアッコンパニャート“語りの2つの顔”
  アッコンパニャート(オーケストラ伴奏付きのレチタティーヴォ~語り歌)

 《歌実演》モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」より1幕No.2抜粋 

・オペラ・ブッファ(日常を描く喜劇・オペラの一形態)の成熟とベルカント
ベルカント:17~18世紀のイタリアで確立された「美しい歌」を意味する伝統的な歌唱法で柔らかい響きと滑らかな節回しが特徴

 《歌実演》ドニゼッティ「愛の妙薬」より《人知れぬ涙》

・ヴェルディの“旋律のアイコン”と劇的アイロニー~耳に残る歌が物語では毒矢になる

 《歌実演》ヴェルディ「リゴレット」より《女心の歌》

・オペラのリズムと詩 音節詩行(行末のアクセントの位置を基準とし、母音のつながりを考慮しながら1行の音節数を厳密に数える伝統的な詩の形式)

 《ピアノ実演》プッチーニ「ラ・ボエーム」より《私の名はミミ》

・近代への橋渡し:チレーア「アルルの女」ヴェリズモオペラの重み

・戦後の旋律継承モリコーネ

戦後の歌劇場は国の制度で安定化したが新作委嘱は減り保守化が進行、戦後の主要作曲家は新しい音楽劇へ関心を移し、一方大量の新作映画が生まれ作曲家も舞台より映画音楽で活躍する。

 《ピアノ実演》エンニオ・モリコーネ「ニュー・シネマ・パラダイス」より抜粋

・フィナーレ:

 《歌実演》プッチーニ「トゥーランドット」より《誰も寝てはならぬ》

【第2部 オペラ椿姫の世界】

・開幕 前奏曲(Preludio)―「儚さ」の主題
今日は音×言葉×舞台で「椿姫」を辿る

・作曲ヴェルディ 台本ピアーヴェ 1853年ヴェネツィア初演

・ヴィオレッタ(社交界の花の高級娼婦)アルフレード(純朴でまっすぐな青年)
ジェルモン(家の名誉を重んじる保守的な父・2人の恋愛に干渉する)の3人が中心

・【第1幕】夜会:出会いと予兆
19世紀半ば、パリで一、二の人気を争う高級娼婦ヴィオレッタの館では夜ごと豪華な夜会が開かれている。この宴にやってきた青年アルフレードは「乾杯の歌」を歌い、場を盛り上げる。以前よりヴィオレッタに恋をしていた彼は、二人きりになるとあふれる胸の内を彼女に告白。
心のこもった真剣な言葉にヴィオレッタは激しく心揺さぶられる。乾杯の歌で世界が回りだす~アルフレードの求心とヴィオレッタの逡巡

 《歌実演》「乾杯の歌」 《歌実演》「愛の二重唱」

 《ピアノ実演》「花から花へ」

・【第2幕前半】田園:幸福と犠牲のはじまり
パリ郊外の別荘でアルフレードと幸せに暮らすヴィオレッタ。実は生活の費用は彼女の持ち出しで支えていた。ある日アルフレードの留守中に彼の父ジェルモンが娼婦に騙された息子を連れ戻そうと現れる。必死の訴えも受け入れられず彼女はついに愛する彼のために身を引く決意を固め、別れの手紙を書く。何も知らないアルフレードはその置手紙を読み逆上。父の制止も聞かずにヴィオレッタを追いパリへと向かう。

 《歌実演》「燃える心」 

 《歌実演》「私を愛してアルフレ―ド」

・【第2幕後半】社交場:父の静けさ/公開の破局
その夜、アルフレードの友人が主宰する夜会にパトロンの男爵に連れられたヴィオレッタがやってくる。夜会の賭け事で大金を手にしたアルフレードはヴィオレッタに復縁を迫るが断られ、大勢の前でその金を彼女に投げつけ侮辱する。

 《ピアノ実演》「プロヴァンスの海と陸」

 《歌実演》「この女は私のために」

・【第3幕】病室:手紙→再会→最期の約束~フィナーレ
数か月後、結核を患ったヴィオレッタはパリの自宅のベッドで横になり、今や死を目前にしている。そこに全ての事情を父から聞いたアルフレードが駆け込んでくる。彼は許しを乞い、また二人で暮らそうと誓う。しかし時はすでに遅くヴィオレッタはアルフレードの腕の中で息絶えてしまうのだった。

 《ピアノ実演》「冒頭抜粋」「あなたは約束を守った~遅いわ!」

 《歌実演》「パリを離れよう、愛しい人」

赦しのあと~一瞬の生が灯り、静かに昇華する。

 《ピアノ実演》「終幕抜粋」

(国際学術文化委員会 梅根敬一郎)