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Minato Unesco Association

エジプト料理教室

2026年度 第一回 世界の味文化紹介
エジプト料理教室
講師:マルワ・エルゲゼリー氏

日時:2026年6月21日(日)12時~15時30分
会場:港区男女平等参画センター「リーブラ」料理室
参加者:区民20名、講師1名、通訳1名、スタッフ7名

エジプトは、ピラミッドやスフィンクスをはじめとする巨大建造物やヒエログリフと呼ばれる象形文字などで知られる古代エジプト文明を起源とした世界有数の観光国です。そんな歴史深い国で今日食されている「エジプト料理」とはどんな料理なのでしょうか。

 今回の講師は、エジプトの首都カイロ出身、現在は東京でインターナショナルスクールの校長を務めていらっしゃいますマルワ・エルゲゼリーさんです。教育者であり、四児の母でもある彼女は、「私は、食文化の紹介を通してエジプトと日本両国の親交を深めたいのです」とスピーチを始められました。なお、今回は英語での講義でしたので、通訳を今年2月の西インド料理教室の講師であったプルワ・ポンキシエさんが務めてくださいました。

〈マルワ氏の食文化紹介〉
・エジプトで欠かせない食材といえばモロヘイヤ。栄養満点で、「日本の味噌汁」のような昔ながらの国民食。昔は、扇形の刃の左右に取っ手が付いているモロヘイヤ包丁で刻んでいたが、現在はフードプロセッサーを使う。エジプトではどこでも冷凍のモロヘイヤが手に入る。
・「マフシ(詰め物)・クロンブ(キャベツ)」は、オスマン帝国の時代からある料理。宮廷のエリート層だけの珍味から一般家庭の定番料理へと進化した。今回はマルワさんの厚意でピーマンのマフシも作った。
・「オム・アリ(アリのお母さん)」は、民間伝承では、13世紀エジプトのマムルーク初代君主アイバクの最初の妻であったオム・アリが、アイバクを裏切って暗殺した第二夫人を殺して、その祝賀のために作らせたデザートと言われている。

教えていただいたのは以下のメニューです。

  • エジプト風鶏肉のロースト
  • 米とハーブを詰めたキャベツロール(マフシ・クロンブ)
  • エジプト風ライスとトーストした細麺
  • モロヘイヤスープ
  • 焼きミルクデザート(オム・アリ)
  • エジプト風サラダ

「エジプト風鶏肉のロースト」は、丸ごとの鶏肉を大鍋で煮てから表面に七種スパイスミックス(マルワさんの手作り)を塗ってオーブンで焼きます。煮汁は②、③、④用に取っておきます。スパイスの効いた鶏皮に包まれた大ぶりなチキンのメイン料理です。

「マフシ・クロンブ」は、キャベツの葉に少量の米、玉ねぎ、スパイス、にんにく、トマトペースト、数種のフレッシュハーブを詰めて炊飯器で炊きます。丸ごとのキャベツを煮るのにびっくり。ハーブが効いたお米のロールキャベツです。

「エジプト風ライスとトーストした細麺」は、炒めたヴェルミチェッリ(細麺)とお米を鶏肉の煮汁で炊きます。エジプトのお米は短粒ジャポニカ米なので、日本米で作りました。 「モロヘイヤスープ」は、鶏肉の煮汁に、粉末にしたモロヘイヤの葉と、バター、にんにく、コリアンダーパウダーを炒めたものを加えて煮ます。「苦いのかな」「青臭いのかな」と飲んでみたら、心配は杞憂、とろみのあるにんにくの効いたチキンスープという感じで飲みやすかったです。

「オム・アリ」は、オーブンでこんがりと焼いてちぎったパイシートに、ミックスナッツ、ココナッツフレーク、レーズンを加え、牛乳、砂糖、生クリームをかけてもう一度焼きます。ブレッドプディングに似た甘くてクリーミーなホットデザートです。

「エジプト風サラダ」は、数種の野菜を細かく刻み、レモン汁、白ワインビネガー、オリーブオイル、塩、クミン、コショウを混ぜ合わせます。さっぱりしていて、お肉やご飯の付け合わせにぴったりでした。

暑い砂漠の国エジプトの飲み物といえば「ミントティー」ということで、マルワさんとプルワさんがセイロン茶にたっぷりのフレッシュミントを煮出したミントティーを作ってくださいました。ミントが香る爽やかなお茶でした。

エジプト料理のメイン食材といえばモロヘイヤ。5000年前の古代エジプトの時代から現在に至るまで、メニューは変わらず「スープ」たった一種類というのが、エジプト人の気質を表しているようで興味深かったです。 お仕事がお忙しい中講師を務めてくださったマルワさん、流ちょうな日本語と英語で通訳してくださったプルワさん、両氏には心より感謝申し上げます。どうもありがとうございました。

(世界の料理委員会 委員長 山澤絵海)