日本語 English
Minato Unesco Association

薬膳料理教室

2022年第二回 世界の味文化紹介
薬膳料理教室

講師 : 山口由美子氏

日時:2023年2月26日(日)、12時~15時30分
会場:リーブラ料理教室
参加者:区民17名、会員3名、スタッフ5名

 コロナの影響も緩和されたので、今回は定員を16名→20名の参加者で実施した。
  講師の山口氏は、福岡市在住で、薬膳料理教室「マンダリンキッチン」を主宰され、国際中医師、国際薬膳師、国際薬膳調理師等の資格を持つ優秀な方である。
 実習前に中国悠久の「陰陽五行学説」のお話しと共に、身近な食材による「薬食同源」に基づき寒さに対抗する養生と暖かい時期に向けての体の準備・体質改善・.美容に役立つ薬膳料理の講義をされた。
 冬は特に腎が喜ぶもので、色は黒(黒豆・黒胡麻・黒米・黒砂糖‣昆布等)味は鹹味(海の塩気の味でひじき・昆布・わかめ等)を補うとよい。

  体を温める食材(温裏)は以下のとおり:
  にんにく、ニラ、唐辛子、山椒、八角、丁子、肉桂、黒砂糖、金木犀、ます、鯵、鮭
  体の表面の浅いところにいる邪気を出す食材(辛温解表類:冬=早春) 白葱、生姜、大葉、香葉、茗荷、三つ葉、
  桂枝、防風

 春の養生は、青い野菜や酸味のものを少し意識して取り入れていく事。血を増やし、巡りを良くしていくことが良い。中国の古典より引用し、春はお散歩などをして発散して過ごすと良いとのアドバイスも頂いた。

 今回、冬から春に相応しい材料を取り入れて考慮された薬膳料理を、講師のデモンストレーションの後、参加者が実習し、和やかな雰囲気で会食された。

今回のメニュー:
  1.黒豆御飯 コツコツと「腎」を補う
  2.海老とニラのワンタン 春先の、駆け込み冬の養生 冷えの大元「腎」を温め肝を補う
  3.鶏とごぼうのみぞれスープ 体を温め腸を整え、気力UP
  4.黒胡麻桂枝団子の大納言ぜんざい 補脾腎、気力UP

 だし汁、小豆・黒豆の下煮、練り胡麻、黒胡麻団子等について、講師があらかじめ準備されていたので、実習もスムーズに進行した。お料理は美味で、食後は身体がポカポカ温まったというご意見も多く、薬膳料理の神髄に触れた気がした。又季節を換えて参加者の健康に貢献したい。

(常任理事 奥村和子)